秋の空が広がった日曜日、冬を前にして納まりの着かない探検隊員が河原に集結した。「えっ、これから川あそび始めるの？」１０月も中旬、すでに多摩川の水温は17℃にまで下がっている。いくら子どもとは言え、半ズボンに半ソデじゃ北風河原はチト寒い・・・。

　時期外れの川遊びイベントに「誰も来ないんじゃないの・・・」と、恐る恐る集合場所に向かったが、心配もヨソに、多摩川あそびにすっかりハマッた「アンポンタン親子」が約40組、すでに水中メガネをおでこにして鼻息を荒くして待っていた・・・。

　そもそもは先月の終わり頃・・・富士見台小学校・PTA「おやじの会」の皆さんが、学校関係者と当クラブ事務所を訪れたことに始まる。「寒くなる前に、是非もう一度、多摩川でガサガサ探検隊を・・・」今期の川遊びイベントはすべて終了したつもりだったが、やる気満々の皆さんに、ムンズッ押し切られた・・・。朝９時。集合した「調布・ガサガサ探検隊」は、川の冷たさも何のソノ・・・今年最後の「川遊び」を楽しんだ。

　素晴らしい秋空の下、父親たちは子どもと川に入り、母親たちは豚汁を作り河原で帰りを待っている・・・。いざ冷たい川から上がり、フーフー湯気を飛ばしながら食べた豚汁は、熱すぎてどこか懐かしい味がして美味しかった。

09:45  「ガサガサ探検」
      ○ライフジャケットの着装
       ○タモで「魚」を捕まえようッ！

10:30  ボート下りで遊ぼうッ！
       ○寒くない子は「人間川くだり」に挑戦ッ！

12:00  必殺「ダンボール土手滑りッ！」
        ○ イッセイのせッ！で滑ってみようッ！

12:20  今日の「まとめ」

〜 終了。

　街と川の距離感で言うと、調布側の方が川崎側に比べうんと近い感じがする。何故だろう・・・理由は三つ考えられる。

○川と街を隔てる道路が無い。
○高水敷に閉鎖されたグランドが無い。
○住人の多くが、川を求めた新住人である。

信号の無いトラック道を横断するのは家族連れでは気が引けるし、土手を超えてもフェンスで行く手を阻まれない。そもそも、川の近くを選んで引っ越してきた人が多く、手軽さに勢いが増す。

今回のイベントの言いだしっぺは、子どもの親父さん達・・・「こんな事をしてみたい」「あんな事もやってみたい」。春・夏と一緒に遊んだ経験が大いに刺激となったようだ。

いつの間にか、子どもの通う学校とも連動を取り今回の開催にこぎ着けている。理由はひとつ。やりたいから「やる」のである。川までの距離は、今後もますます短くなりそうだ。川には「父親」にしか出来ない事がある。「主役」が動き始めたのが嬉い。(賢)