2008’ 「多摩川塾＃8」

開催を振り返って

2008/07/06・狛江市・駒井町「ｵｲｶﾜの河原」開催

雨で順延の＃8「狛江塾」

ヤケクソの夏日に、思わずドボンッ！

　雨続きだった6月、開催を雨と増水によって順延した狛江塾を、一週間ずらした7月5日に開催した。この狛江塾は、学級でも取り込み可能な「雑魚の増殖学習」がテーマで、春の塾講義で好評だった「コイの産卵観察」に引き続き、オイカワの産卵床を作り産卵を観察する内容。
　狛江では、このオイカワの産卵床作りを五年に渡り続けており、水辺の楽校に通う児童らと一緒の作業となった。

　ところが手のひらを返すように、突然の「真夏日」。作業は河床を掘り下げて、砂を運び入れて・・・の、ほとんどが土木作業。河原を照り返す日差しを避けることも出来ずに大汗がポタポタと落ちた。

　「いやぁー、おかげですっかり減量が進みましたヨ。なんの、メタボ腹も一回り締まって実にクールッ！」

　いつになく作業は急ピッチに進む。すでに足元では、オスのオイカワが縄張りを作って、ビュンビュンと泳ぎ回っている。なるほど梅雨の終盤、いかにも初夏の多摩川らしい魚模様に参加者も心が弾んだに違いない。

　それにしても、チリチリと音がしそうな夏の日差し・・・作業が終わるやいなや、参加者全員で川へ「ドボン」。体に溜まった熱が、ジューと冷まされて行く。

　「ふむふむ・・・夏は水冷に限るのぉー」と誰かが言ったかどうだか・・・は、定かでない。




足元に現れる「ｵｲｶﾜ」を気にしつつ、産卵床作り。「たくさん産んでくれヨッ」願いは届くか？



出来た「産卵床」。集まったオスのｵｲｶﾜの美しさにビックリッ！そして「水冷ﾀｲﾑ」うひょーッ！

「＃8 狛江塾」進行の詳細

07:30 スタッフ集合

※設営準備
※開催地の安全確認

08:45 受付開始

※河原ヤブの探検で河原へ移動

09:20 開塾

※挨拶と参加者の紹介

09:15 オイカワの産卵床作り

※産卵は何処でする？
※産卵床を作ってみようッ！

10:15 産卵の観察

※そぉーと覗いて観察しよう

10:40 川の安全教室

※川で流されてみようッ！

11:00 オマケの「ガサガサ」

11:30 塾長のまとめ

12:00 閉塾・撤収

万事うまく行って・・・この通り。嬉しさは体を使って表現しヨーッ！

川との「関わり」作り

　今回の狛江塾開催に当たっては、地域のボランティアスタッフが15名も集まった。開催がズレて、参加出来なくなった先生方が多い中、スタッフの多さが異様目立った。狛江は流域でも、最も市民活動の盛んな地域だ。歴史も古く、数々の活動記録が市史にも刻まれている。

　今回、塾の開催地となった狛江・水辺の楽校も、当時流域で初の市民活動拠点として生まれた。そしてその活動は、多摩川塾を始め流域での活動拠点作りに多くの無償の労力を提供してくれている。地域から流域へ・・・狛江災害から続く市民活動の歴史深さを感じる。

　しかし「非」に対する抗議も流域一だろう。車を乗り入れて最も注意を受けるのも狛江市流域であり、また断固として土手の上をアスファルト舗装させないのも、これまた市民要求によるものだ。今となれば、おかげで狛江の土手は走り難く「猛逐走のサイクリング族」が居ない。狛江市民の、川との関わり方が見えるひとつの例だろう。

　多摩川は長く続いた汚染時代に、川と地域の関わりが途切れている。かれこれ五十年が過ぎた。関わりの薄さは、そのまま「無関心」として現れる。蛇口から出る水が何処の水なのか、トイレの汚水は何処に流しているのか・・・考えることもなく、川の近くで暮らしている。

　ここまでの水再生は、下水道普及と言う人任せで行き届いた。そしてこれからは、私たちが「どのような川」を望み「どのような努力」をするかに懸かっている。

　無関心では居られない努力を引き出さなければ成らない・・・しかし、道は今だ厳しい。新しい「川」との関わり作り、目指す所はきっとそこなのだろう。(賢)

2008/07/06発表 (　多摩川クラブ・トピックス＃138　)より

― 第4回・「世田谷・野川塾」―

詳細

○ 開催日時　2008年7月5日(土曜日)　午前 9時00分～12時まで

○ 開催場所　狛江市、狛江・水辺の楽校「オイカワの河原」

○ 参加者　小学校教師6名市民環境指導員10名

○ 開催名　「先生が楽しくったってイイじゃないかッ！」＃8狛江塾

○ 主催　「多摩川塾」運営委員会

○ 協力　川崎漁協／多摩川漁協／ダイワ精工

○ 後援　国土交通省京浜河川事務所／川崎市教育委員会／世田谷区教育委員会／

狛江市教育委員会／調布市教育委員会／稲城市教育委員会／八王子市教育委員会／

日野市教育委員会

開催地・地図

開催地　　「狛江市駒井町・オイカワの河原」

参加者のアンケートから

申し込み受付名簿の順、原文のまま提示

＊所属　　教職員　　　　　　　＊世代　40代(男性) ＃01

Q1.この開催を、何で知りましたか？
○ホームページ

Q2.これまでに川で魚取りをした経験はは？
○ある

Q3.今日の感想をお聞かせください
○今まで多摩川には入ってはいけないと教えてた私・・・。河童になったようで癒されました。

Q4.あなたの学級で、環境学習として「多摩川」を取り組みたいと、お考えですか？
○はい。　　　　　(「はい」の答えに、すでに取り組んでいる・・・も含みます)

Q5.その際の問題点は？また多摩川塾に支援して欲しいことはありますか？

＊所属　　狛江市教職員　　　　　　　＊世代　30代(男性) ＃02

Q1.この開催を、何で知りましたか？
○

Q2.これまでに川で魚取りをした経験はは？
○ある

Q3.今日の感想をお聞かせくださ
○ オイカワの産卵床作りは、砂を入れたり穴を掘ったり、初めての体験でよい勉強になりました。　川流れの体験は、本当に気持ちよく、川の中に自分が浮いているというのが自然と一体になっているようで最高でした。子どもたちにもぜひ味わって欲しいと思います。
多摩川がきれいになっていることを実感しました。

Q5.その際の問題点は？また多摩川塾に支援して欲しいことはありますか？
○様々な体験をさせていただきありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

＊所属　　日野市教職員　　　　　　　＊世代　50代(男性) ＃03

Q1.この開催を、何で知りましたか？
○口コミ(前回参加)

Q2.これまでに川で魚取りをした経験はは？
○ある

Q3.今日の感想をお聞かせください
○川で浮かんで気分爽快。オイカワを身近に感じられて良かった。浅川の支流で目にしたものと同じだと確認できて良かったです。

Q5.その際の問題点は？また多摩川塾に支援して欲しいことはありますか？
○

＊所属　　狛江市教職員　　　　　　　＊世代　40代(女性) ＃04

Q1.この開催を、何で知りましたか？
○多摩川塾のチラシ

Q2.これまでに川で魚取りをした経験はは？
○ない

Q3.今日の感想をお聞かせください
○川流れ体験がとても気持ち良かったです。自分で体験してみることが大事なのだと思いました。オイカワの姿も見られてとても良かったです。

Q5.その際の問題点は？また多摩川塾に支援して欲しいことはありますか？
○

参加した教師20名の内訳

性別

男性　11名　　女性09名

世代

20代　男性04名　　女性02名 計06

30代　男性01名　　女性03名 計04

40代　男性02名　　女性03名 計05

50代　男性03名　　女性02名 計05

地域

　23区　　02名

川崎市　　05名

日野市　　03名

狛江市　　09名

八王子市　　01名

・・・・の参加でした。

「開催を何で知りましたか？」の問いかけには

（以下、回収したアンケー9枚より）

チラシ ／ 5名

口コミ ／ 10名

ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞ　／ 3名

新聞の記事 ／ 2名

･・・・との反応でした。

「学級で、環境学習として多摩川を取り組みたいですか？」

の問いかけには

「いいえ」01名を除き、全員が「はい」の答えでした。

・・・・以上。

2008/10/05　多摩川塾・事務局作成

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