雨が心配される中、第三回「大丸ガサガサ探検隊」が稲城市内を流れる大丸用水で開催された。昨年に結成された、稲城・水辺の楽校準備委員会が主催するイベントで、市のホームページや学校関係者からの呼びかけに児童60名、父母42名、計100名を越す市民が参加、イベントとしての定着ぶりが伺える厚みとなった。

　準備委員会は、第六小学校・父母会「ダディーズ」が核となり、教師や地元OBなどで結成されている。「自分たちの町を、遊びを通じてふれあいの場に育てよう」を合言葉に、運営も力まず終始和やかなのが印象的だ。他力本願でなく、自分たちの出来ることで・・・特別でない「普通」の町の、手作りイベント。子供たちのストレートな笑顔からも、親や先生方が楽しんでいるのが見て取れた。

　彼岸花のつぼみが立つ岸辺、参加者たちは和気藹々と、ふる里「稲城の秋」を楽しんだようだ。

　大丸ガサガサ探検隊を、初めて開催したのは2007年の9月2日。稲城六小の環境学習延長上の学習会として開催した。その時、初めて運営スタッフとして動き回ったのが、六小の父母会「ダデーズ」だった。

　イベントを通じ、家や学校の前を流れる大丸用水で、思いもよらぬ多くの生き物と出会い、ずい分驚いたに違いない。興奮する面々に、続けて来年も開催できる「体制作り」を期待しながら別れた。

　敵は素早かった。すぐその後に、水辺の楽校・準備委員会を発足した報告を受けた。「こんな楽しいこと、自分たちでもやってみたい・・・」動機は簡単明瞭、実にいい感じだ。

大儀名文は後で考えれば良い。ひとまず「遊びのための準備」に集って「飲む」・・・これでなくちゃ「おやじ」の集いは続かない。

　おかげで、以降「遊びのための準備」は着々と進んだようだ。そう言えば、多摩川塾にも、スタッフを装い、親父数人がほとんど毎回参加していた。なーるほど、イベントの運営や開催「マル秘」テクニックが大量に盗まれていたのかも知れない。

　今日、イベント進行の全てを「父親」たちがやってのけた。指南役として指導するのは小学校教師。「親父」と「先生」だけで、とても楽しい会になった。稲城はすでに「自立」を遂げている。多くをリードすることを期待したい。(賢)