帰省ラッシュに沸いた12日、宮城県大崎市・岩出山で第一回「元気です探検隊」の分校授業を行った。参加したのは地元・岩出山暮らす小学生21名とその父母。夏休みに、地元の自然の素晴らしさ知ってもらおうと、地元有志と父母が中心となり準備した。

　大崎市は宮城を代表する米どころだ。なかでも岩出山は、丘陵と美しい田園風景に囲まれ、集落の中心には清流・江合川が流れている。
　多くの魅力を体験してもらおうと、授業内容も二つに分けた。まずは田んぼ周りでのザリガニ釣りとガサガサを体験。暑くなったところで、江合川にドボンしてそのまま川遊びへと突入するプログラムで臨んでいる。

　「ザリガニが、釣られているのに餌を離さないのが一番ビックリした」小四・女子
　「水が冷たくて、気持ちよかった」小六・男子
　「水中メガネで魚を見ると、キラキラ光って見える」小六・男子
　「川に浮いて流れるのが・・・気持ちよかったなぁ〜」父母父親・40代

　川遊びに年齢は関係ないようだ。意外だらけの地元遊びに、親子で大いに盛り上がる一日となった。

　それにしても、東北の自然はケタ違いに凄い。下水流入が極端に少ない河川は、どこも魚影が濃く、田んぼ周りの水路もほとんどが「素掘り」の状態。コンクリート化されていない分、生き物の種類が段違いに多い。
　さらに減農薬が常識となった今では、タモ網を入れると、希少生物がまるで雑魚のごとく飛び込んで来たりする。
　トホホ・・・技と感性の両方を、ヘドロと洗剤の泡の川で磨いた都会派「タモ師」にとって、その落差は腰が抜けるほどの驚きなのだ。

　昔、ホンダの営業マンから興味深い話を聞いたことがある。「オフロードの車やバイクは都会で良く売れて、逆に地方ではオンロードタイプの方が圧倒的に売れるんですヨ」・・・フムフム、お互い無いモノねだりなのかも知れない。

　確かに、自然度の量では圧倒的な違いがある。でも、都市と東北では「無いモノ」の質がまるで違う。都会は無いのではなく失った自然であり、東北は無いからこそ残せた自然なのである。未来を見据えれば、今後どちらが貴重になるか・・・言うまでも無い。

　無邪気に遊ぶ子供たちが嬉しかった。子供に今も昔もない、あーだこーだ言っても、結局川に入れば同じようにハメを外す。なぁ、楽しかっただろ？今日の体験が、長く忘れない夏休みの思い出になれたら・・・隊長はぁ〜嬉しいなぁ。 (賢)