中本賢

　1956年生まれ。東京台東区浅草出身。生家は浅草寺境内のお土産屋。年少期は境内と隅田川を奔走して過ごした。寂れゆく繁華街での雑多な少年期の人間関係が、その後の人格形成の基礎となっている。

〇芸能
　1975年アパッチけんの芸名で、コメディグループ「ザ・ハンダース」結成に参加。渡辺プロダクションにてデビュー。1980年に独立、俳優業へ。
　1989年。NHK出演のため芸名を本名へと戻す。以降、松竹映画「釣りバカ日誌」や東映「ぽっぽ屋」などに出演。個性俳優としての定位置を得るが、プライベート重視で仕事を受けたがらないのは変わらない。

〇プライベート
　1985年、長男誕生をきっかけに多摩川近くに引っ越す。人の居ない河原で、成長する息子と共に遊ぶうちに、ごみと汚水の中で生きる魚たちに興味を持ち飼育を開始。
　下水道の普及率上昇とともに、回復する水生動物を確認。誰に頼まれるでもなく、回復する生き物たちの記録を取り始める。仕事嫌いの重症化。
　2003年に同じ活動をする仲間とチーム「多摩川クラブ」を結成。組織化しない活動はおもむくままで、近年は口うるさい「お達者クラブ」化が進行している。

　川の活動は面白いからやっている。環境保護でも人のためでもない・・・は、口癖。

〇近年
　東北大震災以降、自然環境との共生に関心を持ち、折り合いを付けるかつての暮らし振りに注目。よくロケ現場で行方不明になっている。
　2003年から始めた流域小学校での川遊び指導は現在も継続中。子供や若い先生の成長を感じるようになってからは、一年のほとんどを子供たちに囲まれ多摩川で過ごしている。

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	浅草の思い出話し