早いものだ。多摩川クラブとして、このメンバーで活動を開始してから、かれこれ10年が過ぎた。気が付けば平均年齢も、50代半ばになっている。ちなみにサザエさん家族で言えば、54歳設定の「磯野波平」さんに等しい。だとすると、あの波平さんは多摩川で泳がない。

　　さしずめ、いい大人が無邪気に川で遊ぶのは結構勇気がいるものだ。日頃から、「大人気ない」「年を考えろ」などと、よそ様からはよく良く言われている。普通の社会生活を送る一般人(？)なら、それは恥ずかしくて抵抗を感じるのかも知れない。
　しかし、それは間違いだ。川遊びは幾つになっても楽しい。冷めた目線を送る人でも、「本当は、僕も一緒にやりたい」と感じている事を知っている。多くの「立派な社会人」と出会って行く内に、僕はなんとなくそれが分かった。

　大人になってからの川に出る理由が、社会活動や環境保全運動に集約されているのが悲しい。愛する場所が活動場所になっている。願わくば、等しく遊ぶ場所で在って欲しい。・・・正義は意外とモロくて頼りない。

　まったくもって楽しい一日だった。そして、新学期を迎えた子供たちとの学習が開始する。夏休みを経た子供たちの変化が楽しい。遊びが子供たちに多くを伝えていることを実感する。ことさら言うまでもないが・・・人のためにやっているのではない。僕らは自分が楽しいからやっている。止むことなく続く理由がソコに在るのかも知れない。(賢)