サンポール劇場

探さないでも何処でも売っている。500㏄タイプで、160円・・・これでぇマジ？

　一箇所だけキレイにしてしまうと、汚れたままの箇所が気になるものだ。ピカピカに蘇ったシリンダーに真茶色のボルトを使うのが、なんとも心苦しい。じゃボルトを新品に変えたら？てなコトになるが、それでは趣旨が違う。

　金ブラシでゴシゴシやったが、ネジの部分に行き届かない。どうしたものか悩んでいると、またまた怪情報・・・

「サンポールに一晩漬けるとキレイになるヨ。」

　言っておくけど、ボルトに付いているのはトイレの汚れじゃない。錆と油の汚れだ。調べてみると、あちこちで成功例が紹介されている。つまり、強酸性のサンポールで鉄の表面を溶かしてキレイにするらしい。カーショップに並ぶケミカル商品にはヘキヘキしている。まず謳い文句通りにはならない。無駄遣いは山ほどした。さっそく挑戦してみることにした。

多分、60年間一度も外されたことのないボルトやネジ。このまま、ピカピカになったエンジンに組み付けるのは気が引ける・・・。



サンポールに漬けること、約24時間。錆ネジにサンポールを掛けると、ジォワジョワ～と、泡が湧いた。容器は、溶けないようペットボトルを切って使用。


翌日の錆ネジ。凄い、ほとんど汚れが消えている。強い酸に漬けているから、ほっとくとあっという間に錆が始まってしまうそうだ。

酸性のボルトをアルカリ性のマジックリンで中和を試みる。こちらも、約24時間漬け込んでみた。

翌日の錆ボルト。わぁお～。さらに綺麗になっている。

よく水ですすいだ後、錆止めオイルをまぶした。

完成。新品のボルトじゃこの「味」は出ない。めちゃくちゃ気に入った。

　正直、高いケミカル用品をアレコレ試していた自分がアホに思えてきた。誰が思いついたか知らないが、彼は「天才」だ。サンポール160円と、マジックリンの235円・・・想像力が工夫を生むんだなぁ・・・きっと。

　驚きの「サンホール劇場」でしタッ。

多摩川クラブ