秋雨の過ぎて青空の広がった15日、稲城・大丸用水にて今年で二回目となる「ガサガサ探検」が行われた。台風の爪後も尾を引き、あいにく用水は濁っていたが、ぶり返す夏日に参加した児童も父母も充分に満足できる探検となった。

　水路に入り、魚やザリガニを次々とタモですくい上げている・・・「なんだコレッ、ヒゲが生えてるぞぉーッ！」「ウオーッ、ウナギかと思ったら大ドジョウだッ！」女の子が、持ち上がらないタモを手に叫んでる「誰かぁー、助けてッでっかい鯉が入ってるーッ！」柄がしなったタモ網を持ち上げると、なんと頭とシッポがはみ出した大ゴイ・・・。

　やれやれ、大賑わいだ。住宅街の真ん中を通り抜ける「大丸用水」。三連休初日の青空の下、稲城の歴史を育んだ用水路に、子供たちの笑い声が帰って来た。・・・なるほど、東京が「ふる里」まんざら捨てたモンじゃないネ。

08:30 　スタッフ、現場集合
　　　○ テント設営・安全確認等、開催準備

10:00  開会式
　　　　○ 注意事項の説明
　　　○ 魚の獲り方説明
　　　○ テープカット式

10:20  「大丸ガサガサ」開始ーッ！
　　　○ ゴロゴロの下を狙ってみようッ
　　　○ 岸寄りの壁を狙ってみようッ
　　　○ オオカナダモの下を狙ってみようッ
　　　○ 橋の下に、何がいるかな？

11:30      昼休憩

　　※魚を回収、カウント開始。
　　　　　数がまとまり次第、発表。

12:30  本日の「まとめ」
　　　○ 魚種及び数の発表と、挨拶。

12:40  終了後、撤収。解散。

採取した生き物

1

コイ            ( 43�p)

1

13

ドジョウ　　　   ( 3〜 22�p)

22

2

フナ            ( 4�p)

1

14

シマドジョウ     ( 5〜 8�p)

6

3

オイカワ       ( 2〜17�p)

54

15

ナマズ            ( 24�p)

1

4

モツゴ　　    ( 5〜12�p )

12

16

ギバチ　　     ( 2〜 4�p)

3

5

アブラハヤ  ( 8〜 10�p)

11

17

ヌカエビ　　   ( 1〜 3.5�p)

200

6

タモロコ      ( 7〜14�p )

4

18

ｱﾒﾘｶｻﾞﾘｶﾞﾆ (1.5�p〜 11�p)

74

7

カマツカ       ( 4〜14�p )

19

19

モクズガニ    ( 2〜 10�p)

2

8

ニゴイ        ( 12〜18�p)

1

20

ギンヤンマヤゴ   ( 5〜 6�p)

2

9

ムギツク     ( 9�p)

1

21

その他のヤゴ     ( 1〜 2�p)

5

10

カマツカ        ( 5〜 7�p)

19

22

ダルマカエル    ( 14�p)

1

11

ヨシノボリ      ( 5〜 7�p)

7

23

マシジミ　      ( 1〜 2�p)

4

12

ジュズカケハゼ    ( 7�p)

1

―

計23種　　　    443匹

　梨畑と田んぼ、それを囲むように立ち並ぶ新しい住宅。稲城は実に中途半端だ。田舎でも都会でもなく、丘もあって川もある。近郊の住宅街でありがちな、新旧デコボコの「ちぐはぐ」感もなく、実にスマートだ。

　多摩川への感心は非常に高い。昨年、稲城六小で「紙芝居ライブ」を行って、その年すぐにガサガサ探検を行った。今年に入って、水辺の楽校設立への動きが活発化し始めて、とうとうわずか二回目のイベントを自主開催で開催している。様々な地域で啓発活動をしてきたが、これほど発火性のキツイ地域は初めてかもしれない。

　なにより発生する組織のバランスが良い。小学校を格に、父母を中心とした地域があって、市の行政が目立たずにコッソリ(?)とバックアップをする・・・当クラブが目指す理想的な形と言っていい。

　川向こうの東京。稲城は武蔵野台地ではなく、多摩丘陵のスソに広がる町だ。「今」と「いにしえ」の隙間で、新たな地域活動が産声をあげた。力強きその産声が、広くこだますることを願いたい・・・。(賢)