多摩川沿いの校舎からは、眩しいほどの大きな富士が見えている。「来年は・・・こうしよう」「こんな活動にもチャレンジしてみたい」。各ブースの前では、それぞれの希望を語る声が途切れることなく聞こえる。抜けるような青空の下、富士にも見劣りしない催しだった。

　会場となった旧・多摩川小学校は、1978(昭和53)年に人口増加に伴う学校不足を解消するために新設された学校だ。廃校から七年。たった24年しか使われなかった校舎は、地方で見る廃校跡とは違い、現役でも通用しそうなモダンさが色濃く残る。

　多摩川に隣接する富士見町には、多摩川を始めとする自然も多く、地域活動家の「止まり木」としては、これに増す施設はないだろう。

　共同スペースとなった体育館では、入れ替わりでそれぞれの催しが開かれた。トラブルも無く、スムーズな運用が立川らしい。インフルエンザで、子供の参加が昨年ほどてはなかったが、紙芝居ライブもノリノリでやれた。

　見知らぬ同士が、互いの活動を紹介し合っている。訪れた地域の方々は、驚くほど熱心だ。様々な地域活動を見て来たが、この新鮮さは何だろう・・・。

　古くて新しい町「立川」。モダンに見えたのは、そのせいかも知れない。(賢)