チョウケンボウの訪問

第 324号　　多摩川クラブトピックス　2013/12/16 20:15発表

隼「チョウケンボウ」

ドスンと我が家に来訪ッ？

憧れの多摩川の隼「チョウケンボウ」。を初めて抱いた。激しい衝突に、首が「くの字」に曲がり、ピクンとも動かない・・・看取ってやるつもりだった・・・のにぃ。

　先月27日、多摩川に面した我が家の壁に、ドスンと鳥が激突、足元にぼたんと落ちてきた。驚いて飛び上がったが、落ちて来たのは小型の隼「チョウケンボウ」。普段、その勇ましい姿は双眼鏡で観察しているので、直ぐに分かった。

　かなり激しく激突している。放し飼いの探検わんこも居たので、すぐに抱き上げたが・・・ピクリともしない。　それにしても、普段塀に止まるカラスや鳩には激しく吠える探検わんこ1・2号だが、ぶつかった音に驚いたのか、腰は引き気味だ。

　抱き上げたチョウケンボウ、10分程すると眼を薄く開き、てモゾモゾし始めた。しかし、首は「くの字」に曲がり右目はまったく開かない。どの病院へ連れて行こうか混乱するが、多分首が折れている。騒ぎ立てずに最後を静かに看取ってあげようと、ヒザに乗せ撫であげた・・・。



探検ワンコの様子が変だ。騒がず、じっと見ている。立ち上がったチョウケンボウ。ハトよりもふた回りぐらい大きい。流石に猛禽類だ。爪が鋭く、乗せた手が痛かった。

邪悪と天使

　そのまま約30分。少しづつあちこちが動き始め、どうやら回復しているようだ。右眼も半開きだが開くようになった。　・・・何処かで、邪悪な心が呟いた。

「よしよし・・・飛べなくても、乗り切れたら我が子にしてしまおう」

　以前、カワセミを保護した時には、関係各所に相談したところ随分酷い「たらい回し」対応を受けている。

「グフフゥ～、手乗りチョウケンボウになったら、かなり嬉しいなぁ・・・」

　邪悪は邪悪を呼び覚まし、看取るつもりが何時しか「心がワクワク」、飼育方法について頭がぐるぐるになった。すると、ますま回復した膝上のチョウケンボウがスクっと、やおら立ち上がった。顔を近づけ、心配そうに覗き込んでいたワンコ2号が驚き、「ワン」とやりやがった。
　すると驚いたのりか、立ったばかりのチョウケンボウが、スワっと羽を広げハタハタと飛び去ってしまったではないか・・・それも、さっきの状態からは想像できないほどの立派な飛び立ち。首は、折れていなかったのだ。

　もしかすると、僕の「邪悪な心」を察したのかもしれない・・・でも、良かった良かった。カゴに入れるより、多摩川の空を自由に飛ぶ姿の方がカッコイイ。でも・・・時々遊びに来てくれるとぉ、嬉しいんだけどなぁ。(賢)

友達になれずに、残念だったネ。

詳細

○事件が起きた日	11月27日、午前9時5分
○場　　　　　　所	多摩川近くの住宅街
○介護参加	家族全員

多摩川クラブ